ピンクレモネードとは、2018年に発表した、三月のパンタシアによる、アニメ「ベルゼブブ嬢のお気に召すまま」のOPテーマ主題歌である。
概要
楽曲情報 | |
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曲名 | ピンクレモネード |
制作陣 | 歌唱:みあ(三月のパンタシア)
作詞:分島花音 |
備考 | シングル「ピンクレモネード」アルバム「ガールズブルー・ハッピーサッド」収録。 |
楽曲の特徴
作曲が、「影炎≒Variation」等で有名なボカロPのやいりさん、共編曲がkemuこと堀江晶太さんというボカロPコンビによる楽曲である。
作詞は堀江パチンコ楽曲でも度々担当されていた分島花音さん。
サウンド自体は堀江氏が得意とするバンド編成+ピアノ・ストリングスのポップス系統。
クレジット上はやいりさんと共編曲だが、堀江氏の特徴が大きく現れているアレンジとなっている。流れ自体をつくったのはやいりさんであるようだ。
https://twitter.com/yairi_tt/status/1055857405802639361
静かにピアノから始まり、徐々に音数を増やしていく手法はよく使われているが、聴くたびにワクワクし、心を奪われる。ピアノの奏者が記載されておらず「All Other Insturuments & Programming:堀江晶太(PENGUIN RESEARCH)」となっていることから、綺羅びやかなピアノのサウンドは堀江氏が作り上げたものであるとわかる。サビの高速アルペジオは今までのポップな楽曲にはあまり見られなかったもので、堀江サウンドの進化を感じられる。落ちサビの静かな部分のピアノは職人芸とでも言えよう。ベースも彼のものであると思うが、キャッチーでありながら歌を邪魔することなく畝るベースラインはいつでも昂ぶらざるを得ない。
耳馴染みのあるギターの音は、堀江氏のバンドメンバーでもある神田ジョンさんによるものだ。(ちなみに、「はじまりの速度」のギターはARCHITECT氏が担当しているので、神田さんはこの楽曲が三パシ楽曲初参加となる。)PENGUIN RESEARCHのファンなら彼が演奏してるシーンが容易に脳裏に浮かぶのではないだろうか。エモーショナルなギターソロは必聴。「ジョーカーに宜しく」や「スーパースター」等に代表されるように、神田さんのギターソロは出落ちのような、1音目からフルスロットルで飛ばしているのが大きな特徴であると言える。(余談だが、ギターソロやピアノソロ等は殆どの場合、編曲者ではなく、奏者がフレーズを創ることが殆どであるので奏者を意識して聴いてみると新たな発見があるかもしれない。)
華やかなヴァイオリンも本楽曲の特徴であるが、これは「UNION!!」でもストリングスを担当した真部 裕さんの演奏である。
ドラムスを演奏した比田井修さんは、「はじまりの速度」等も演奏されており、続投という形になっている。
筆者が注目したのは、Bメロ終わりの「もどかしく揺れる気持ち」である。ここでは「同主調転調」という手法を用い、所謂ダイアトニックコードに含まれない少し不安定なコードを使うことで、歌詞の主人公の気持ちがサウンドでも表現されている。(曲先であるか、詞先であるかは不明であるが。)ちなみにこのコード進行はPENGUIN RESEARCHの「方位磁針」のサビ導入部でも使われている。
なお、Bメロは2番ではリズムが大きく変わっており、ここでも詞の内容とリンクしているようなアレンジとなっている。
また、以前放送された「関ジャム 完全燃SHOW」で大石昌良さんが禁断のコード進行として紹介していた『疑似クリシェ(本来のクリシェ進行をギターで弾きやすいように変えたもの)』が「魔法をかけてピンク(レモネード)」の部分で使われている。尚、本来のクリシェはBメロの前半、4小節で使われている。
みあさんの可愛らしい歌声ともマッチしたアレンジとなっており、是非とも生で聴いてみたい一曲である。
この楽曲に似ている曲
「恋」
歌唱:茅原実里 作詞:茅原実里 作曲・編曲:堀江晶太
https://www.youtube.com/watch?v=aDafzQ_psnM
「はじまりの速度」
歌唱:みあ(三月のパンタシア) 作詞:岡田麿里 作曲・編曲:ARCHITECT
https://www.youtube.com/watch?v=rPw61SYtzu4
購入・配信情報
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配信
通常・サブスク配信あり