【濃厚レビュー】ダイアローグ+インビテーション!/DIALOGUE+ #ダイアローグ

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「ダイアローグ+インビテーション!」
Words & Music:ZAQ
Arrangement & Sound Direction:堀江晶太
Sound Produce:田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)

Guitar & Bass & Programming:堀江晶太
Drums:ゆーまお
Vocal Direction:ZAQ、田淵智也

Recording Engineer:藤浪潤一郎、小林寛将
Mixing Engineer:藤浪潤一郎
Recording & Mixing Studio:PONY CANYON渋谷・代々木Studio
Mastering Engineer:多田雄太(PONY CANYON)
Mastering Studio:PONY CANYON Mastering Room Studio

Management:光井里美
Sound Producer:田淵智也
Producer:野島鉄平・鎗水善史(PONY CANYON)・根木晴之(リベルエンターテイメント)
Director:高澤大樹(PONY CANYON)
Exective Producer:笹木考弘(PONY CANYON)・林田浩太朗(リベル・エンターテイメント)

田淵智也 appears by the courtesy of TOY’S FACTORY
ゆーまお by the courtesy of Sony Music Labels Inc.

プロデューサーの野島鉄平さんは、ゆるゆり・内田真礼楽曲(初期)・少女☆歌劇 レヴュースタァライトを担当。
株式会社ポニーキャニオン クロスメディア事業本部 クロスメディア制作部 第1開発グループ所属。
鎗水善史さんも内田真礼楽曲(初期)を担当。
高澤大樹さんは、今楽曲収録SGのリード曲が主題歌になっている「超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!」の音楽プロデューサー。
「RELEASE THE SPYCE」にも関与。

声優ユニットDIALOGUE+のデビューシングルとしてリリースされた「はじめてのかくめい!」のカップリング曲としてリリースされました。

目次

1.今年の紅白って「はじめてのかくめい!」が披露されるに違いないですよね?

A面の「はじめてのかくめい!」は作詞作曲・ベースが田淵智也さん、編曲がMONACAの田中秀和さんです。

アニソンファン、作曲家ファン、田淵ファン、MONACAファン集まった人まとめてせーの(JUMP!)してしまうような布陣でクレジットが発表された時から大きく話題になりました。

クレジットのインパクトに劣ることもなく田淵さんのキャッチーなメロディ・歌詞に田中秀和さんの少し不思議な和音と多幸感の溢れるシンセにより、デビュー曲として相応しい、そしてこれまでにないアンセムが完成しました。きっと誰もが2番Aメロで度肝を抜かれます。

楽器レコーディングには「UNION!!」でお馴染みの堀崎翔さん(Gt.)や、「ADAMAS」「オリオンをなぞる(堀江アレンジ)」の山内”masshoi”優さん(Dr.)が参加されています。堀崎翔さんがaugでスウィープしているロケンローなギターソロは必見です。ジャカジャーン🎸

「楽曲派」と呼ばれる、作編曲家をメインに聴くような方々にとって、この曲はまさに、世間一般の「米津玄師」「あいみょん」「ワニマ」の楽曲の盛り上がり方と同じで、その盛り上がりを見るからに、「紅白で披露されるんじゃない?」という声があちらこちらで聴こえてくるほどです。

2.それじゃ手始めに、ZAQ×堀江晶太の世界にインビテーション!

本題に入ります。「ダイアローグ+インビテーション!」の作詞作曲はZAQさん、編曲・ギター・ベースが堀江晶太さん、プロデュースが田淵智也さん、ドラムがゆーまおさんです。

ZAQさんは女性シンガーソングライター・作曲家で、自身の活動では「Sparkling Daydream」、楽曲提供ではラブライブ!「僕たちはひとつの光(作曲)」響けユーフォニアム「トゥッティ!(作詞作曲)」が代表作として挙げられます。

(ZAQさんの楽曲は、最近サブスク解禁されました!)

田淵さんは今回プロデュースという立場で、全体の進行のディレクションなどをしていると思われます。ボーカルレコーディングにも参加し、ノリノリでディレクションをしたようです。

ドラマーのゆーまおさんはロックバンドのヒトリエでも活動しており、「夜咄ディセイブ」などじん(自然の敵P)の楽曲のドラムレコーディングに参加されていることでも有名です。

「ミリオン/ワンズ(じん×kemu feat.初音ミク)」以降、堀江曲のドラムも多く担当されるようになり今年リリースの提供曲のドラムはほとんどゆーまおさんと言っても過言ではありません。彼の緻密かつカラッとしたドラムの音はこの曲にぴったりだと思います。

ヒトリエファンからも「ゆーまおのドラムだと聴きやすい」との声が上がりました。

3.ワーキャーも、斜に構えたキミも、まずはこの楽曲説明を読んでくれ

この楽曲はDIALOGUE+の自己紹介ソングになっており、他の堀江晶太楽曲には見られないようなアレンジの工夫が随所にみられます。

個人的にですが、楽曲のリファレンスはももいろクローバーZの「Z伝説 〜終わりなき革命〜(作詞作編曲:前山田健一)」でないかなと推測しています。理由は「自己紹介ソングである」「Aメロ頭のパートでバッキングがいなくなる」「ZAQさんがヒャダイン(前山田健一)さんのファンである」からです。(聴けばなんとなくわかると思います)

イントロのフレーズ・ギター・ベースなどすべてから堀江節が炸裂しており、楽曲への期待を感じさせます。Aメロに入り、メンバーのソロパート。それぞれ解説していきます。

まずは稗田寧々さんのパート。前述の「Z伝説」と同じくほぼ歌だけになっています。最後にピックスクラッチを筆頭にバンドサウンドになり次のパートへ続いていきます。

続いて守屋亨香さんのパートでは、かわいい歌詞とは裏腹に歪んだギターのロックなアレンジで駆け抜けていきます。ちなみに守屋亨香さんは昔にこにーのコスプレで免許証の写真を撮ってバズった経歴があります。

緒方佑奈さんのパートでは「お!が!た!ゆ!う!な!」とノリがよくなり、キレの良いユニゾンチョーキングが目立ちます。「鳥居 You are my friends」という部分は田淵さんが考えたみたいです。ちなみに緒方佑奈さんは広島東洋カープ前監督の緒方孝市さんの娘さんだそうです。

↑当サイト管理人の推しの緒方佑奈さんの画像をどうぞ

ここまではCmスケールで来ましたが、ここの間奏は転調し不穏な雰囲気を醸し出します。

内山悠里菜さんのパートは「キューン↓↓」とピッチが下がっていくシンセから始まり、間が空いてから「・・・あ私か!」とセリフが始まる、歌詞とリンクしたアレンジになっています。

Bメロの裏で鳴っているシンセサイザーは、「Cradle」「拝啓ドッペルゲンガー」などとほとんど同じものだと思います。
後半からは軽快なスネアのロールでサビに繋がっていきます。
「It’s my CUE!!」と歌詞にありますが、同名の田所あずささんの楽曲…ではなくここではDIALOGUE+が声優で参加している『CUE!』とかけているのだと思います……。かけてくれぃ…。

サビはシンプルな循環進行でキャッチーなメロが印象的です。

1周目と2周目でギターのフレーズが変わっています。さらに、2周目には”跳びポ”が存在するのでライブで盛り上がること間違いなしです!後半に差し掛かると、堀江曲ではよく聴くピアノのアルペジオが聴こえてきます。(「Lightning」などがわかりやすいです。)

Twitterに作詞作曲をしたZAQさんの仮歌デモが上がっているのですが、これを聴くと堀江さんがどの程度デモから変えたのかがわかると思います。例えば、「ご招待しましょう!」の部分のフレーズは音色は変えていますがデモのフレーズを使っています。

2番に入り、各メンバーのソロに戻ります。

宮原颯希さんのパートでは、『はーい「はい」!さぴひ「かり」おいし「さに」(中略)「あい」そして「あい」(後略)』と「ai」で韻を踏んでいます。そこに「ダーッダ」というリズムを刻むことでそこの韻をより目立たせている印象です。

飯塚麻結さんのパートではフランジャーをかけたギター(震えている感じのやつ)がエモさを醸し出しています。「Pajama KINGDOM」の落ちサビでも同じような音色が使われています。

村上まなつさんのパートでは注目すべき音があります。甲高い「テン!」という音です。なぜ、この1音に着目したかというと、数年前に大ヒットしたとある楽曲でも使われていたからです。

この音は「TR-808」というローランド製のリズムマシンに収録されている「カウベル」の音なんです。

どうでしょう、曲中で使われていた音ですね。「TR-808」の象徴といっても過言ではない音なので気づいた方もいらっしゃるかもしれません。

そして、この音が使われていた大ヒット曲というのが……

そうです。「PPAP」です。2016年に誰もが聴いた「あの音」が「ダイアローグ+インビテーション!」には入っているのです。堀江晶太さんと古坂大魔王ピコ太郎さんの意外な共通点(?)ですね。

そして、2番の3人のパートの面白いところはメロディのモチーフが一緒だということです。1番はそれぞれのメンバーのメロディが全く違いましたが、この3人はメロディが似ていて、アレンジだけで雰囲気をここまでガラッと変えています。堀江さんのアレンジ力の高さが伺えるパートだなと感じました。

最後、鷹村彩花さんパートではやかんの音がするという堀江曲では前代未聞のパートです。(実際にやかんの音が鳴っているそうです。)
https://www.lisani.jp/0000137900/?show_more=1

Bメロを経てサビ……にはいかず、ギターソロに突入します。「走れ、走れ」「ストーリーテラー」などが代表的な2サビ消え曲です。

2番サビに行かないメリットとしては、聴き手をドキッとさせたり、楽曲が無駄に長くなり冗長になるのを防ぐことができます。

デメリットとしては、曲のメインでもあるサビの回数が減るため覚えにくくなったりします。しかし、物足りなさからもう一度聴きたいと思わせることもできるので諸刃の剣だと思います。

ギターソロは晶太成分100%のギターが繰り広げられており、興奮間違いなしです。ここの裏ではメンバーのガヤも収録されているので耳を澄ませてみても面白いかもしれません。

メンバーコールと共にギターソロが終わり、落ちサビに入るとピアノが主体となりベースで盛り上げていく常套手段が用いられています。ラスサビに突入する部分では「\デン!!/」というオーケストラヒットの音が用いられています(オケヒについてはPENGUIN RESEARCH「それでも闘う者達へ」ライナーノーツを参照!)。ラスサビでは曲の終わりに向かって一気に突き進んでいきます。ここは1番のサビと少し展開が変わっていてそれに合わせてアレンジも変わっているので聴き比べてみてください。

2019年にリリースされた堀江晶太楽曲の中でも特に使用楽器数と展開の多さはトップクラスで、アレンジャーとしての腕が発揮されていると感じました。

4.やっぱり藤浪潤一郎は神

ここで語らなくてはいけないのはミキシングエンジニアの藤浪潤一郎さんです。当サイトでも何度か取り上げているためご存知の方もいらっしゃるかとは思います。
「シンデレラじゃいられない」「ハードロック★パラダイス」「決闘」「ラストフレーズ」等のエンジニアリングを担当されており、当サイトの運営二人とも彼に注目しています。

わりとごちゃごちゃしている部類であろう堀江晶太さんの楽曲のそれぞれの楽器の音を殺さずに美味しい部分をすべて出した上に聴いててうるさくなく綺麗にミックスする能力はもっと評価されるべきだと思います。「ダイアローグ+インビテーション!」では、ロック色の強い音からEDM系統のシンセまで使われており、さらに曲調がここまでコロコロ変わるのにも関わらず1曲としてまとめ上げたのは流石の一言です。

堀江晶太速報楽曲紹介史上最長文章になってしまいましたがここまで読んでくださりありがとうございました。

この楽曲はサブスクリプションサービスでもInstrumentalが配信されているのでそちらもあわせて聴いていただきたいと思います。

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