今回は、2017/4/26に発売されました、「SHOW MUST GO ON!!」より、Tr.3『百花繚乱』(作詞 ・ 作曲 : Sum 編曲 : 堀江晶太)をレビューします。
1.進化し続ける歌い手シーン
ひと昔前の歌い手と言ったら、自分の歌を、自分で加工して、動画サイトにUPするといったことがほとんどでした。メジャーデビューなんてもっての外。
しかし今では、多くの優れた歌い手が、メジャーデビューを果たし、多くのタイアップを獲得し、ネットから人気になったのではない方とも肩を並べて活躍しております。堀江氏が楽曲を提供された歌い手の天月-あまつき-さん、赤飯さん、松下さん、GEROさん、Luzさんもそうです。
その中でも、卓越した演技力・歌唱力で歌い手シーン・音楽シーンに新たな旋風を巻き起こす風雲児が、浦島坂田船(うらたぬき・志麻・となりの坂田。・センラからなる男性ボーカルユニット)なのです。
2.CD概観
今回は初回限定盤をアニメイトにて購入しました。
今回のアルバムでは、浦島坂田船の皆さんは、架空のユニット”Fourpe”として、歌唱されています。
リードトラックは、TVアニメ「スタミュ」第2期オープニングテーマとなっています。
今にもFourpeの皆さんが我々のもとへ飛び立ってきそうな躍動感あふれるジャケットとなっています。
裏デザインを見てみましょう。
紙の下には、違うデザインが隠れています。これは、同じくNBCユニバーサルから発売されたGeroさんのDreamer(Tr.2に堀江曲収録)と同じ感じです。
ディスクです。CD2枚組、初回限定盤にはドラマCDがついてきます。
3.演奏者詳細が載ってないのは…しかしエンジニアを書いているところはGOOD
デザインも凝っていて、大変いいシングルなのですが、一つ残念なところがあります。
それは、演奏者情報がどこにも書いていないという点です。
演奏者情報を気にする人なんてまず居ないと思いますが、私は気になります。そのためにCDを買っています。
ちなみに、前述のGeroさんのCDには載っていました。
しかし、演奏者の要望、製作上の不都合により書いていない場合もありますので、ただ単に残念と言うのは出来ないです。
もしそうでなければ、掲載してほしいです。
理由としては、そこから新たな音楽の楽しみが広がるからです。
皆さんは、「あっ、このギターのサウンドかっこいいな」みたいに思うことってありませんか?僕はしばしばあります。そういう時に、ギタリストが分かれば、その人の作品を辿っていき、いい気持ちになるわけです。
そして、その演奏者にも作品の購入などを通して利益が発生し、Win-Winの関係になるわけです。
近年、クリエイターの存在感の希薄化が問題化されています。このような流れが生まれたら、その問題の解消もあり得るかと思われます。
Mixing Engeneerの方の情報は記載されていました。Climbersの「松尾 真弥」さんという方です。
4.和風サウンドがかっこいい!
これからは、音楽面のレビューを。
「Idealist」などの、ハイテンポ調の楽曲でよく使われるシンセサイザーの音色から始まります。Nexus2のDance leadでしょうか?
ドラムは打ち込みのように思われます。今まで通りなら、BFD2を使用しているはずです。
和風調の楽器も使用し、にぎやかなアレンジとなっております。
ギターも入っていて、和風ロックの片鱗もあります。ギターは丁寧に演奏されている印象です。
演奏は、私の耳勘からいくと、堀江氏本人による演奏かと思われます。間奏のまとまりを感じつつ、アンプを強めに掛けたギターソロはそれです。
Aメロは、歌を引き立たせるように、ギターとドラムを中心にしたアレンジ。Bメロ→サビの爆発感を出すためによく用いれる手法です。
5.声の加工を用いる
安定感もありつつ、意外性もある編曲となっておりますが、堀江氏としては珍しいとされる、声の加工を、2番Bメロで少々用いられています。
この点に関しては、私が見たところ何人かが指摘されていました。
「Dreamer」「愛すべき悩みたちへ」くらいしか用いてない手法です。
この加工の方法は、ボーカロイドのハイテンポな楽曲でしばしば用いられます。
ニコニコ動画からのファンが多いだろう浦島坂田船ファンに馴染みやすいように用いた可能性もありますし、単調な編曲にしないように用いた可能性もあります。
6.まとめ
珍しい和風調の編曲がノれる、楽しい楽曲でした。
ファンの方は購入しては損はないでしょう。
この楽曲は、「Idealist」「村人A」が好きな方に特にオススメします!
真に僭越ではありますが、100点満点中100点を付けさせていただきます!